GWいかがお過ごしでしたでしょうか?

アスリートにとっては、試合や練習三昧の日々だったかもしれませんね。

この時期に特に頭に入れておきたいポイントは、「練習や暑さに身体が慣れていない」ということです。

4月から新たにスポーツを始めたり、進学し部活に入ったりと、
練習慣れていなかったり、受験で体力が落ちている中での運動は、身体にも心にも負荷のかかることです。

加えて、外気温が上がることで発汗量が増えるため、汗で失われた分の水分補給(場合によって、糖分や塩分などのミネラルも補給)することがポイントです。
まだ汗をかきなれていないので、身体に熱がこもりやすくもなるのもこの時期の特徴なんです。

特に近年は、5月に運動会が開催されることが多いため、
体温調節機能が未熟な子どもたちは特に注意を払わないと、練習中に熱中症が発生してしまいます。
毎年TVでも報道されていますね…。

先日、小学校のPTAで講演させてもらった際に、このような熱中症対策の情報提供をさせていただいたら、大変喜ばれました。
逆に言えば、まだまだ情報が浸透されていないことも感じます。
特に、教科書的な情報ではなくて、実際の生活に基づいた方法などで、
「こんな時はスポーツドリンクを」、「こんな特は水や麦茶でOK」などと具体的な選択方法です。
そこに、わが子の場合…といった嗜好的なことや、このスポーツの場合、この状況での練習の場合といった様々な条件も考慮して。

周りの指導者の方や保護者の方ができる対策としては、運動の環境の整備(直射日光を避ける、屋内では換気をする、衣服の調整等)、身体の状況の把握(休息や食事はとれているか、体調の変化、汗のかきかたを把握する等)などです。
万が一起こってしまった場合のフローもすぐに対処できるように念頭に置いておきましょう。

チームによっては、こまめな水分補給を促すとともに、
霧吹きを用意したり、スポンジを水に浸して身体を外から冷やしたり、様々な工夫をされています。

熱中症を発症すると、回復から復帰まで休養を要します。
子どもは体調が悪くても、水分がとりたくても、なかなか言葉にすることができません。
本人が自分でコンディション管理ができるようになるまで、周囲の指導者や保護者がサポートをしていきましょう。
その積み重ね(時には失敗も)で本人が学習し、競技力も自己管理能力もアップしていくのではないかと思っています。
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公認スポーツ栄養士 上木あきこ